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松本山雅と町田ゼルビア(1)

このブログは、何で始めたのか、というと私の趣味ということではなくて、これからいくつもできるであろう、Jリーグを目指す物好きなサッカークラブの為に、何らかのナレッジを残して参考にしてもらえればと、そういう思いで書いています。
松本山雅と町田ゼルビア
まだ「成功例」というのは早すぎる両クラブですが、
少なくともJFLに上げることができたという点では、
これほど両極端な強化を行ったクラブは無いのではないかと
思うわけです。
もし、将来、この両クラブがJリーグに加盟できた場合、
もっと掘り下げて研究したら、面白いことがいろいろ
分かるのではないかと思います。
誰か本書かないかな?w
ゼルビアを強化するに当たって、私はSWOT分析を行った。
SWOT分析って何?という人はこちら
まあ、これもスポーツマネジメントスクールで教えて頂いたことの一つなわけですが。
細かいことは忘れてしまったけど、簡単に言って当時の(今もあんまり変わらないと思うが)町田ゼルビアにおけるSWOT分析とはこんな感じだったと思う
強み:目標達成に貢献する組織(個人)の特質。
OBにJリーガーが多い
弱み:目標達成の障害となる組織(個人)の特質。
経営(収入)基盤が無い
機会:目標達成に貢献する外部の特質。
(端っこであっても一応)東京である
サッカー所である
脅威:目標達成の障害となる外部の特質。
周りにJリーグクラブが多い
サッカー以外の娯楽が多い
雑な認識をすれば、この正反対が松本であったのかもしれない、、、と思っています。
先日も記載した山本先生の理論に応じて、私はクラブの強化を図ったわけですが、当時の所謂「物好きクラブ」が、次々と元Jリーガーを補強していく中で、ゼルビアは、現場の選手よりも、独自事業(サッカースクールなど)や、フロント機能(営業)に投資を行っていった。
これは、
・収入基盤があってこその強化
・頂いた収入(利益)の半分を来年もっと収入が増える為に使う
という山本先生の教えを忠実に実行したということです。
それにはこんな事情もありました。
当時、このクラブを強化しようと「本気で」思っている人は関係者も含めてほとんどいなかったし(当然本気で思えるような状況じゃなかったしね)、私を含めて会社員の人は平日昼間に仕事サボってやるわけにもいかず、まあ、外回りの人は、ついでにやろうと思えばできるのだろうが、そういう人もいなかった。自営業の人もいたが、スポンサーを取ってきてくれるわけではなかった。
とにかく収入基盤を作るということについて動ける人が全くいなかった。
ゆえにゼルビアは、まず平日昼間に動ける人を作るというところから始めなければならなかった。ここがしんどいところだった。
ゆえに私はNPO法人を作りましょうと提案し、設立した。
提案してから約2年かかった。すんなりとはいかなかった。
丁度設立した翌月に竹中に始めて会った。
すんなり設立できていたら、竹中じゃなかったかもしれない。
そういう意味ではタイミングの妙と言うべきか。
去年までプロ契約選手は一人もいなかった。
新規の投資は全て収入基盤の確立の為に使っていった。
恐らく、地域リーグで、6人の専業スタッフがいる物好きクラブは
他に無かったんじゃないだろうか?
当時は長崎だって、1人だったはず。
そして松本も1人だったはずです。
町田ゼルビアのコンセプトの一つ
お金出してくれるところが少ないなら、自分たちで汗水流して働いて稼ぐしかないよねっ!
ということでした。
弱みをいかに克服するか、というお話でした。
つづく・・・