回想録・思い出

転機 その9

こんばんは、komochuです。

2003年当時、私よりも先にNくんがゼルビアのサポートとしてボランティア活動をしてくれていました。

彼は私と同じ年で、なんと高校も同じでした。卒業アルバム見たら載ってたのですが、在学中は接点もなく、ゼルビアで初めて知りました。

彼はアルバイトで生計を立てながら、将来、こういったスポーツクラブで働きたいという希望があったと記憶しています。そのため、ゼルビアに関わっていました。

そんな彼からこんなスクールがありますよ、と紹介されたのが、

「東京大学運動会 スポーツマネジメントスクール」

でした。

これは電通出身でJリーグの経営諮問委員も務めた故・広瀬一郎先生が発足した日本で初めて?のスポーツマネジメントを学べるスクールでした。

クラブのゼネラルマネージャーとして仕事をする上で必要な知識を体系的に学ぶことができるスクールで、マネジメント、マーケティング、経営戦略、コミュニケーション、法務、人事、ファイナンス、スポーツマンシップまで幅広い授業がありました。

Nくんが参加するというので、私も一緒に第1期生として参加することに。

サッカーだけでなく、ラグビー、陸上、野球と様々なジャンルから50名くらいだったかな、毎週1回、東大で授業を受けていました。

1期生の中にはその後、Jリーグクラブの社長になった方やプロ野球のGMになった方などもいて、精鋭揃いでしたし、講師陣もその道の一流の方ばかりでした。

そんな環境の中、クラブ経営の基本的な知識を習得することができ、学んだことを実際のゼルビアの経営に活かすことができたと思います。

経理と言えるほど大したものではなかったのですが、それでもプロを目指すサッカークラブとして一番重要な経営方針をこのスクールで学ぶことができました。

「収入の半分は現場の強化に、半分は翌年より収入が増えるような仕組みに投資すること」

これが一貫したゼルビアの経営方針でした。

ゼルビアと同じようにJリーグ入会を目指すクラブが多くあった中で、有名な選手を呼んでくるクラブも沢山ありました。ゼルビアは一貫して有り金を全部、チームの強化に使ったりはしないで昇格していきましたが、このスクールが大きな原点となっていました。

我々には何もなかったので、謙虚に学ぶ、これもゼルビアの運営の基本的姿勢の一つでした。