回想録・思い出

序章 その5

当時のチーム状況はどんなだったでしょうか。
FC町田トップは、ユースのOBが中心になって、自分たちが楽しもうと思って作っ
たチームだった。
96、97年前後の当時、それを周りの大人が、JリーグJリーグと言って、Jリーグを
目指すチームにしてしまったのです。
当時の選手の言葉が印象に残っています。
「周りがJリーグと言って、自分もJリーガーになれるのかと勘違いしてしまっ
た。そんなに甘くなかった」
1998年。東京都2部から1部に昇格した初年度、いきなり関東大会に出場。
しかし1回戦で敗退することになります。
やんや騒いでいた大人も、徐々に熱が冷め、一人抜け、二人抜け、、、この運動
は停滞化していきます。
いつからか監督もいなくなり、それに呼応するかのように順位は低迷。
2001年。私が事務局長に就任する前の年です。
当時、東京都1部に昇格した勢いは既に無くなっており、降格争いをするチーム
になっていました。
そんなチーム状態でも、選手たちは、前向きに自分たちのできることをというこ
とで勝利に向かって戦っていた。そういう記憶があります。主将のOさん中心に、ス
タメンを決める。
スタメンも、こいつは練習参加しているから出してあげようとか、そういう状態
だったと記憶しています。
選手も随分と思うところはあったでしょう。
勝手に騒いでおいて、勝手に消えていく。
大人はなんとも無責任だと思ったとしても仕方ない。
全てがうまく行っていない。そんな時期でした。